萬葉学会

第68回 萬葉学会全国大会を開催しました

報告 第68回 萬葉学会全国大会

 

 本年度の大会は、西一夫編輯委員が実行責任者となり、信州大学教育学部において行われました。

 

 10月17日(土)は、公開講演会が行われた。200名を越す大盛況でした。

 

呼応表現様式から ―「再読よみ」について― 三重大学名誉教授 廣岡義隆先生

   古風土記の受容と注釈      皇學館大学教授 橋本雅之先生

 

  廣岡・橋本両先生のご講演に引き続き、萬葉学会奨励賞の表彰式が行われました。本年度の蜂矢真弓氏の業績は、今後大きな展開が見込まれることが予想され、その挨拶にも、若い力が感じられました。

 その後、場所を食堂に移し、なごやかな懇親会が開かれた。旧交、新交を温める、なごやかな会となり、あっという間の二時間が過ぎてゆきました。      (司会 垣見修司委員/影山尚之委員)

 

明くる18日(日)は、研究発表でした。

 

午前の部

「とふ」の発話性について ―万葉集を中心に―

大阪府立大学大学院生 阪上 望氏

ハの「述語構成」をめぐって   東京大学大学院学術研究員 栗田 岳氏

(司会 吉井健委員)

午後の部

顕宗天皇の置目を思う歌二首   東京大学特任研究員 馬場小百合氏

古事記「市辺之忍歯王の難」の構想  甲南大学非常勤講師 阪口由佳氏

(司会 大島信生委員)

「哀弟死去作歌」の長歌における対比構造と哀悼表現

北海道大学大学院専門研究員 原田直保美氏

諸兄と家持 ―「追作」二首を中心に―           東京大学教授 鉄野昌弘氏

(司会 奥村和美委員)

 

 19日(月)と20日(火)は、臨地調査研究で、1日目は、

 

JR長野駅東口―国分寺史跡公園(信濃国分寺・国分尼寺)―小諸懐古園―国宝松本城―あがたの森文化会館(旧制松本高等学校)―上諏訪温泉(宿泊)

 

第二日目は、

 

宿―諏訪湖博物館(島木赤彦記念館)―柿蔭山房(島木赤彦邸)―津島神社―諏訪大社(下社)―国史跡平出遺跡―JR塩尻駅―JR長野駅

 

のコースをまわりました。晴天にも恵まれた旅となりました。

 

 開催校の西一夫委員は、まさに東奔西走、心のこもったもてなしありがとうございました。

2016.02.14 update